豊田中央研究所なら
世の中を変える研究に
携われる。

小さい頃から乗り物が大好きで、夢はパイロットになることでした。飛行機を操縦する映像などを見ているうちに「どうして飛べるのだろう?」と興味の対象が変わり、研究者をめざすようになりました。また、人ができないこともロボットなら実現できる可能性があることに夢を感じ、ロボティクスの世界にも興味を持つようになりました。
大学に進み、研究したテーマは「火星探索ロボット」。ロボットアームによる土壌の掘削を数式として構築し、国際学会で発表する機会を得ました。そこで海外の大学研究室からスカウトを受けたり、研究テーマが国プロ(政府研究開発プロジェクト)に採択されたりなど、自身の研究に反響がある喜びを感じることができました。
豊田中央研究所を志望したのは「実際に使っていただける研究がしたい!」「研究を通じて世の中に役立ちたい!」という想いから。トヨタグループとのつながりがある豊田中央研究所には、ニーズとシーズが交わる環境があります。また、お客さまからのダイレクトな声や開発者の声が聞け、アカデミックな最新動向までが揃う環境です。その中で、世の中を変える“ブレイクスルー”につながる研究に携わることができると考えました。

車両の現在地を認識する
「自己位置推定」の
研究に取り組む。

入社1年目に新入社員研修の一環でトヨタ自動車に3ヶ月出向し、衝突の被害を軽減する自動ブレーキに携わりました。配属後はスマートモビリティ研究室で自動運転に関する研究を行ってきました。私が取り組んできたのは、悪環境時の自動運転について。特に、車両の現在地を認識する「自己位置推定」です。
私たち人間は視覚情報を頼りに自身の位置を把握していますが、自動運転車両は視覚に加えGNSS(衛星測位システム)やレーザー技術を組み合わせて位置の把握を行っています。私は、このような自動運転車両のセンサ性能がトンネルや雨などで劣化した場合でも、自己位置を安定して推測できる技術に取り組んできました。
アカデミックな研究は、提案手法の特徴が一番よくあらわれる場面で評価し、論文化を行います。一方で製品化のための研究では、想定される環境全てで評価をし、最も厳しい条件でも性能を満足していることが求められます。私の研究でも製品化するために基礎ロジック以外の部分に2年ほど費やしました。また、実際の製品化プロジェクトは一人ではできず多くのスタッフが携わるため、チームワークがとても重要です。豊田中央研究所に入社して、プロジェクトを前に進めるための細かな調整や問題解決のためのスキルが養われました。

多岐にわたる領域の
スペシャリストがいて、
相談できる環境がある。

多くの人と協力してプロジェクトを進めるにあたって、私は最終目標を達成するために仲間を集めチームを作り、活動を広げていくことを意識して仕事に取り組んでいます。仲間からの協力を得るためには、相手の困りごとに耳を傾け、私にできることを一生懸命行うことが大切。良好なコミュニケーションがあることで、自分が困った時に助けてくれるのだと思います。
豊田中央研究所の大きな魅力は、多岐にわたる領域のスペシャリストがいて、相談できる環境がある点です。最新のAI研究から電子素子、機械構造、人間工学などの専門家が在籍しています。私は部署を越えてさまざまな方に相談することを心がけ、それが新たな発見につながることもあります。
豊田中央研究所に入社してからの5年間は製品に近い研究に取り組んできました。実際にモノにするための壁を学び、ようやく製品化につなげることができました。今後は、それらの経験を活かし、よりアカデミックな領域にも取り組んでいきたいと思っています。豊田中央研究所は留学制度が充実しているため、活動の幅を広げながら、今後も世の中のためになる研究にチャレンジしていきます。

ある日のスケジュール

海外との打ち合わせがある日は時差を考慮して7:30に出社し、そのぶん早めに退社するなどフレックスタイム制を活用している。研究者は「悩むこと」が大事なので、その時間を確保するために効率的に仕事を進める。その一方で、ディスカッションでは足を運んで直接話をすることを心がけている。

※記事の内容は取材当時のものです。

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